2016年7月26日

育つ家

image

3年住んだダイヤモンドヘッドの麓の家は風が吹き抜け、バンブーの床のリビングで、ヨガをシェアするにも人がステイするのにも心地の良い家でした。
だけど、どこかハワイに着陸していないような気持ちで過ごしていたような気がします。
その間に、ニューヨークやサンフランシスコ、ポートランドやニュージーランドへ移り住む話も出ました。
でも、それまで来たことのなかったハワイへ強いインスピレーションで移り住み、まだひらいていない世界がいくつもあるような気持ちが消えませんでした。

そして導かれるように、モンキーポッドの巨木の並木と裏には水辺がある美しい場所に新しい家を見つけたのです。

購入して、内装のリモデル作業が始まりました。
ハワイはマテリアルの選択肢が少ない、業者に頼むと作業が遅い、高額でクオリティが低い。
東京の家も自分たちでデザインしたしハワイでも出来るよね。
全て自分たちでやってみよう。
私たちは何か大きなことを決めるときほど、インスピレーションと行動力に任せます。

まず大きなトラックを借り、全ての壁や床材、システムキッチンや洗面台などを剥がし捨てにいきました。
そこからは、20カ国以上の国から気に入った素材や家具を取り寄せ、床に石やモザイクタイルを貼り、壁に木材を打ち付けます。
足りない物は、デザインしてひとつひとつ造りました。

とにかく、全ての作業を夫婦2人で進めていくのだけれど、それは想像以上に何もかもが大変で。
巨木の根が家の下を通っているので、家の基礎自体が平らではなくそこに目地を図り石を貼っていくのは至難の技でした。
でも、木と一緒に生きているようで嬉しかった。
辛くなると、ここにやってくるたくさんの友達や生徒さんや家族の笑顔を思い出し、心を動きや指先に込めるようにしたのを覚えています。

そうやって、2年前に出来上がったこの家。
新しい私たちのサンクチュアリになりました。
そこにいる人が深い呼吸になって、ありのままでいられる寺院のような場所。

家にも場にも命があることを、日々声を聴くように掃除や手を入れていくたびに体感するのです。

ハワイの家は、築100年なんて決して珍しくない。
私の家は20年ですが、新しい方です。

暮らす人や訪れる人たちの持つ宇宙から、古い物にも新しい物にも新しいエッセンスが加えられ、家が持つ世界が生まれ変わっていく。

今朝は寝室のオーガニックのキャンドルをいくつか選び、庭でリビングに生けるリリコイの蔓と大ぶりのローズマリーを摘みました。

私たちも家と一緒に育っていきます。

 

image

tsuki