2016年12月28日

顔なじみになる楽しみ。

私が生まれ育った街について、よく知られていることに「一見さんお断り」という言葉がある。

そう、京都である。

花街に多いが、顧客からの紹介無しでは入れない店を挿す。
信用関係に重きを置く商いのスタイルや、京都ならではの敷居の高さを象徴する商習慣。
……と、とらえている人が多いだろう。

一見お断りの高級店はともかく、京都の人間は、気に入りの店に通い詰める傾向が強いと思う。
(京都に生まれ育った自分が、周りの京都の人を見て、なんとなく感じたことだ)

店やスタッフのたたずまい、そこで購える商品、享受できるサービスが気に入って通い詰める。
やがて、スタッフとも顔なじみになり、世間話や、商品やサービスについて突っ込んだ話ができるようになる。

「こんにちは」
「またどうぞ」

行き帰りに、こんな言葉を交わせるようになる。
それは決して、他の人より自分を優先してほしいという欲があるわけではなくて。

私の今年は、「くろぎ」に始まり「くろぎ」に終わる。

ここで食べられるかき氷に、心底惚れ込んで通い詰めて、
何回食べても新鮮な驚きがあることに感動し、月替わりのメニューの発想力に驚かされて、
やがてスタッフの皆さんが顔を覚えてくれたようで、訪問時軽く会釈をすると「あっ」という顔になる。
メニューのこと、面倒くさいほどいろいろ聞いても、どんどん説明してくれる。

この味に出逢えたのも嬉しかったけど、
どんどん居心地がよくなっていくのも、幸せなことだった。

 

2016年の最終日、きっちり食べ納め。
来年も、また新しい「美味」に驚かされることを心から待ち望んで。
そして、また新しい「気に入り」との出逢いを楽しみに。

 

間もなく訪れる2017年を笑顔で迎えたいと思う。

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keiko