2017年2月13日

わたしの朝ごはん『旅行者の朝食』

今月のテーマは “朝ごはん“ ということで、みなさんの朝ごはんについての記事をすごく楽しく読んだ。

 

みんないろんなものを食べているんだなぁと知り、自分の朝食がずさんすぎるのをほんのちょっとだけ反省する。

 

ところで自分にとっての朝食は何だろうと考えて、そもそもこのテーマとわたしはどういうふうに関わろうかとふと思う。

 

わたしはやっぱり本と人をつなげていきたい。

そういう場所にいつもいたいと思っているので、テーマと本をつなげていったらどうか、そう考えた。

 

そんなわけで、毎回できるわけじゃないかもしれないけど、できる限りテーマにそった本を一冊ご紹介していきたいと思います。

今回のテーマ “朝ごはん“ 

でご紹介したいのがこちら。

米原万里さんの『旅行者の朝食』文春文庫 Amazon

この本はロシア語通訳者であった米原万里さんの、ロシアをはじめとする渡航先での食生活を綴った食エッセイ。

まず米原さんの人柄がにじみ出る文章はどこを読んでも面白く、食べ物も好奇心をかきたてられるもの(決してすべて美味しそうではない)ばかりで楽しい。

 

今回は朝食ということで表題作の「旅行者の朝食」という一編をご紹介。

 

ロシア人は全ての人たちがたくさん小咄を持っていて、一人300〜500は出てくるという冒頭からして驚きなのだけど、紹介される小咄の中に男が森で熊に出くわすものがある。

熊は質問する

「お前さん、何者だい?」

「わたしは、旅行者ですが」

「いや、旅行者はこのオレさまだ、お前さんは、旅行者の朝食だよ」

 

というもの。

正直いって大して面白くもない話なのだが、これを聞いて他にも傑作がたくさんあるにもかかわらず、現地のロシア人たちがどっかんどっかん大笑いするんだそう。

 

通訳としてその場にいる米原さんは、ロシア人大笑いの渦の中、取り残される日本人たちに自身のロシア語力を疑われ、必死でこの話のルーツを探る。

 

そしてどうやら『旅行者の朝食』というキーワードに秘密があるらしい……と気づくのだけど、、、

 

というお話。

ふふふ、秘密気になります?

ぜひぜひこの続きは本を読んでいただきたい(いじわる)。

 

しかし書いてて気づいたけど、これあんまり本物の朝食は関係ないですね。どうも、すいません。

 

でもいろんなものをその目で見て、手でふれ、口に入れてきた米原さん。そして多少失敗してもめげずに、まあなんとかなるかと前に進む米原さんのたくましさを見ていると、すてきな朝ごはんを食べた後のような力が身体にわいてくるのは本当です。

 

たまには早めに起きて、ゆっくり朝ごはんを食べながら、こんな本を読むのもいいもんです。

 

 

sakai