2017年3月6日

道草の話〜オオイヌノフグリ〜

3月になったとは言え、まだまだ枯れ色の畑。

その中で、オオイヌノフグリのコバルトブルーは、キラキラと輝いて目を引きます。

夏から秋に繁茂する「ヘクソカズラ」「ハキダメギク」と並んで、『可哀想な名前シリーズ』に必ず登場する「オオイヌノフグリ」。
漢字で書くと「大犬の陰嚢」。
…た、確かに、こんなに素敵なのに、なぜこの名前をつけられたのでしょうか…(花後の果実が犬の「ふぐり」に似ているからだそうですが…)。

地方によっては「星のひとみ」と呼ばれたり、かつては「るり唐草」という名前も候補になったのだそう。英名は「キャッツ・アイ」で、これもまた素敵な響き。
なのに、そのインパクトの強さにかなわなかったのか、「オオイヌノフグリ」…。

私が尊敬する農学博士、稲垣栄洋さん曰く、
「大人になって、どんなに立派になっても幼なじみから昔の恥ずかしいあだ名で呼ばれてしまうようなもの」※。

春のはじめ、オオイヌノフグリを見つけると、胸がきゅんとするのと同時に、名前のくだりを思い出しては、気の毒になってしまうのです。

・・・

※ちくま文庫/稲垣栄洋 著・三上修 画
『身近な雑草の愉快な生きかた』より

chiko