2017年3月26日

Vernal equinox

春分は、ハレアカラで過ごしました。
目に見えない扉がひらいて、新しい大きな風が吹き抜ける時間。
春分を思い浮かべた時、天空から一心に光を集める別の惑星のような
ハレアカラしか思い浮かばなかったのです。

短いフライトの間、クジラの歌や瞳が何度も心に迫るのを感じながら
窓からインディゴブルーの海を進む白い三角の波の群れを眺めていました。

海へ沐浴のように入り、少しヨガとメディテーションをして
森の中でオイルマッサージをします。
ククイナッツオイルにミントやチャコール、セージを
たっぷりと浸したもの。
そして、数少ないウィンターウェアを着込み
あの優しい惑星ハレアカラの天頂へ向かいました。
高山病にならないようにゆるやかに登っている間
起きているのに幾つかの夢を見ながら宇宙に近づいてる感覚でした。

春分というのは、その日1日を指すのではなく
太陽が春分点を通過したその瞬間のこと。
ハワイは3月20日の午前0:29です。
恐ろしい数の星々と見つめ合い、新しい太陽の光の中浮かぶように
ただじっとハレアカラと一緒に過ごしました。

下山するとき、どこにも咲いていないのにピカケの甘い香りが
ずっと追ってきて、不思議すぎてみんなが笑顔だったのも良い時間。

ああ、現実はあの感覚に似てる。
とても好きな作家の新刊を読むときや、夢中で映像に入り込む時に
震えるほど幸せで途中で見ることが勿体なくてストップさせる、あの感じ。
さらに拗らせると、手を伸ばした先が大好きな世界観だと
すっと手を引いて、もっと特別な瞬間に味わおうと隅に追いやってしまう。
今までの私は現実を動かす時、「好き」が大きすぎると
終わってしまうことをためらいドキドキしながらも
無意識にスルーしていたような気がします。
でも、ハレアカラの天辺に立っていたら
心のまま動いて、今に全てを集めようと思いました。
全ては夢と同じ。

深い体の芯から、何度も使い古した感情が湧き上がり
外側へどんどん流れて、目の前の雲や光と混ざり合っていく。

春です。
新しい世界へようこそ。

tsuki