2017年6月19日

『早く家(うち)へ帰りたい』

 

 

研究会のお昼休みに、ふと入った馬喰町のART +EAT

手にした、布の表紙のやさしい

高階杞一著『早く家(うち)へ帰りたい』という詩集。

今でも読む度に泣く。

子どもを早くに亡くしたお父さんの詩集。

***

 

ずっと子どもで、ちっぽけで非力で孤独だった私をひきずったまま

家に帰るのが辛いなあと思いながら

まだ遠くへ、遠くへと行こうとしていた私が

ひとりこの詩を読んで、

 

 

 

 

自分が渇望してやまなかったもの

「帰る場所」

他のだれかに提供する側に 

いつのまにか私はなったのだということに

ようやく気付いて

泣けて泣けて仕方なかった。

遠くまで、ずっと遠くまで

探しにでかけた

「帰る場所」

を。

 

 

電車の中でこの本を抱えて

わんわん号泣した、そんな秋から早2年が経つ。

***

休日にどこかへ行こうか、というと

「えー、家でゆっくりしたい〜」とにっこにこの顔で

いう娘と、ただひたすら娘の真似をしてにこにこしている息子との時間が

何においても一番

大事だと思える

 

親になった。

***

私の帰りたい場所はどこだったっけな、と

空を見上げて考えることもなく

今この地上にある

この場所が

そうなったことに

心から幸せと

感謝を思う。

SAKI