2017年7月12日

四季を感じる『雨の名前』

雨、なかなか降らないですね。

 

ってこれは関東の話で、今年は九州などで大きな雨の災害があったり、局所的にはものすごく降っているみたいで、毎日この雨が少しでも関東に流れてくれればいいのにと願わずにはいられませんでした。

 

そううまくはいかないのが自然のあり方なのでしょう。

 

“雨“ というテーマで本を探したとき、パッと思い浮かんだのはたった一冊のこちらの本でした。

 

『雨の名前』高橋順子著 佐藤秀明写真 小学館

 

タイトルもそうだし、中身も本当に雨の本なので当たり前なのですが、書店員だったときに、歳時記の棚から地味に売れていき、常に補充していた一冊で、わたし自身とても気になっていた本です。

 

中身はもうそのまま「雨の歳時記」という感じです。

 

四季それぞれのいろんな雨を意味する言葉が載っていて、ときどき有名な句が挟まれていたり、著者のエッセイが載っていたりします。

 

 

夏の雨のことばはかなり多くて、やっぱり雨の多い季節にはそれに準じてことばもたくさん生まれるんだなぁと感じました。

 

「青時雨」「夏雨」「狐雨」「錦雨」などなんとなく聞いたことがありそうなものから

「汗疹枯らし」や「牛脊雨」など、何それ?というものまで本当にたくさんの雨にまつわることばが載っていて、読んでいるだけで楽しいです。

 

ちなみに「汗疹枯らし」は岡山市の言葉で、雨に打たれると汗疹が治るという小雨のことだそうで、

「牛脊雨」は牛の背の片一方は雨で、反対側には日が差しているという意味で、晴雨域をはっきり分けて降る雨のことだそうです。

 

そこまで細かい表現ができるほど、雨のことばは沢山あって、それは昔から日本人にとってどれほど雨が身近で大切なものだったのかということを表しているんですよね。

 

たしかに災害となってしまうほど降り続く雨は困りますが、なければないでそれも困ったもの。

 

明日は関東も不安定な天気で、ところどころ雨が降るようなので、この暑さを収束させてくれる「涼雨」となってくれればいいなぁと思います。

 

sakai