2017年8月19日

線と音

ブルーの光の矢をみつけました。

先日の記事で、キッチンの壁にピカソの「平和の顔」を描いた話をしました。
私は、パブロ・ピカソやジャン・コクトー、パウル・クレイの描く線画が好きです。

そして、彼らの絵を眺めていると心に流れてくる曲があります。
エリック・サティのジムノペディ
なめらかな曲線を辿ると、遠くから雲が流れるように、
ピアノのおっとりとしたテンポが近づき、最後は取り巻く全てが線と音だけになります。

子供の頃から私の中で、彼らの世界とジムノペディはセットで、
曲の終わり頃のこぼれるような高音は、天空から煌めきが降りてきた合図。
線画の人や、動物、天使は動きを止め、空へ昇っていきます。

好きな世界から戻った私は、からだの窓がひらいたように軽くなって、
新しいインスピレーションが次々、窓から入ってくるのです。

感覚感性は連鎖、連想していく。
そう感じます。
文字や絵、音楽は、五感を起動して、総動員で別の世界へ運んでくれるし、
数字や季節にも色が見えて、水音は甘く感じる。
音階ごとに香りを感じたり、誰かの心の移ろいに温度や花びらの感触を覚える。
キリがないほど、日々感覚は繊細に震え、人は安易にそれを口にせず、
瞳の色や指先の動き、時には涙のように軽くて儚いものへ変換していく。

私は、その心の震えを忘れたり通り過ぎたりしないように、
音や色に結びつけて記憶させているような気がします。

透明の光が扇のように昇る、夜明け。
窓の水の模様がきれい。
見惚れていたら、だいぶ夏が過ぎています。

tsuki