2017年8月27日

夏の宵と異国

スパイスの香り、隣に座る女の子の瞳の色、聞き取れない言葉のカタマリの雲。
癖になるのは、異国の味わいだけではなく、普段立っている場所からぐんぐん遠のく感覚。

オアフ島では、多国籍の料理を食べることができます。
チャイナタウンでは、飲茶はもちろん、ベトナム、キューバ、レバノン。
他にも、タイ、モロッコ、台湾薬膳鍋、メキシコ、エチオピア、インド、
ネパール、カンボジア、ギリシャ、フィリピン。

元々、日系を含む多国籍の人々が住む島。
日本料理やコリアン、チャイニーズはたくさんあるけれど、
意外に私たちが「懐かしい味!」と心躍るのは、
ベトナムのフォーや台湾薬膳鍋だったりします。
アジア料理は出汁などに添加物をよく使いますが、
こちらでは「MSG(添加物)を抜いてください」と言えば、
抜いて作ってくれるお店もあります。
欧米の人たちは、この人工的な旨味の成分が苦手な人が多いからだそうです。
ヴィーガンメニューも必ずあるし、要望を言えば多様に対応してくれるところも嬉しい。

そして、口にしたことがない未知のスパイスは、異国の窓とつなげてくれる。
南国に暮らすと、スパイスの香りが磁気のように食欲を束ねて連れてきます。
ハワイの友達といつの間にか多国籍料理を食べに行くことが、イベントになっているのです。

昨夜は、初めてビルマ料理を食べに行きました。
ティーリーフのサラダが美味しかった。
発酵させた茶葉、野菜、ハラペーニョ、ガーリック、
数種類の豆やエキゾッチクな香りのスパイスやシードを目の前で混ぜ合わせ、
最後にライムをぎゅっと絞ってサーブしてくれます。
他にオクラのカレーやパッタイのようなヌードルなどもみんなで頂き、
思っていたよりも優しい味で、タイやベトナム、インドネシアのエッセンスも混ざり合ってる。
ほとんどの方が、ワインと一緒に楽しんでいたのも印象的だった。

異国から渡ってきた人たちの横顔は、頬が光っているように見え、
深い色の瞳はひとつのことだけにいつも注がれているようでした。

私も異国から渡ってきたうちのひとり。
わけもなくときめいて、わくわくしたとき特有の浮遊感のまま、
夏の宵とスパイスを纏めて、ハイウェイを滑って帰りました。

次はどの国?

tsuki