2017年9月9日

Ashes and Snow

惹かれてやまないものは、薄れることのない美しい夢のよう。

今から10年以上前、映像作家であり写真家のGregory Colbert
の世界と出会いました。
彼は、今から25年前から10年間作品を発表することを止め、
世界中を旅をしながら、人間と動物のつながりを撮影をしました。
一切の特撮や、人と動物をコントロールすることなく映し出した世界。

「私が目指したのは、人間と動物の関係を内側から捕らえることでした。
すべての動物が共有している言葉と詩的な感覚を発見する過程を通じて、
私は人間と動物と調和しながら生きていた時には存在したはずの共通の地を回復したいと考えています。」
ーGregory Colbert

初めてその世界に触れたとき、無心で呼吸すら忘れ魅入ったのを覚えています。

彼は10年間の壮大なイメージと写真をAshes and Snowという形にして、
移動式建造物、ノマディック美術館を開催しながら世界を周っています。
ちょうど10年前の2007年、東京のお台場にノマディック美術館が来ることを知り、
雲の上を歩いているような気持ちで観に行きました。
そこは、この世界を映し出すのに最高の空間と音と静けさでした。

今、私はマウナケアの星の下や、マウイ島の海の中で鯨の気配を感じるとき、
カウアイの谷へネネが羽ばたく姿に、Ashes and Snowを思い出します。
彼の瞳がナミビア、インド、マヤ、エジプトで見たもの、
ネイティブアメリカンの息遣い、南極の鼓動がよみがえります。
人とその他の動植物の間に境が消えたときだけにひらく世界。
特別なことではなくこの星に住むものとして寄り添うことは自然で、静寂の中にある。

私の中の惹かれる世界と結ばれているものはなんだろう。
その種のような結び目を感じると、拝みたくなるような幸せな気持ちになる。
今も車の中で小さく、Ashes and Snowが流れています。

tsuki