erieri

2016年7月22日

小豆のカレー

年中スパイス料理を食べているわたしですが、暑さが厳しくなると、ますますカレーが食べたくなります。
ここのところ日本はすっかり南インドカレーブーム。妙に北インド料理が恋しくなって、北インドスタイルの小豆のカレーをつくりました。

image

そういえば、インドで初めてカレーを教えてもらったのは北インドのリシケシでした。

その料理教室は、普通の家庭で一家のお父さんが教えてくれるというスタイルで、生徒はわたし一人。そして生徒はもれなく小さな女の子の子守をさせられるという…。

でも、インドの家庭に入りこんで、まるで家族の一員のように扱われるのは楽しくて、心が踊りました。

インド的いいかげんさ漂う料理教室に不安を感じ始めたのもつかの間、説明をしながら野菜とスパイスで料理をリズムよく仕上げていくお父さんの指先に、わたしは釘づけになりました。料理に向かう、所作や態度が美しかったのです。

何百回も何千回も繰り返された動作だけがもつ、神様の領域みたいなものが、料理にはあるんじゃないかと常々思います。

そして、できあがった料理は魔法みたいに美味しかった。

北インド料理をつくるとき、いつもすこしだけあの家庭を思い、あのお父さんみたいに料理ができたらと憧れます。

あの指先、あの匂い、あの笑顔。インドの極彩色の思い出にすっぽりと包まれてスパイスを調合する夏の夜は、わたしにとってなにより幸せな時間です。

image

eri